私が通っていた学校(ENIL)や研修していたチーズ工房がある地域は、フランスの東部にあるDoubs県(スイスの隣)です。 研修していた2軒のチーズ工房では、Tommeを作っていました。Tomme とは、山岳地帯で作られているチーズ…いわゆる「山のチーズ」です。素朴で優しい味で、そのまま食べても、溶かしてジャガイモにかけても、本当に本当に美味しかったです。こんな素朴でやさしいチーズを作りたい…という尊敬の念を込めて、このTomme de KASAMAを作りました。 このTomme de KASAMAを製造するために用いる乳酸菌のひとつとして、農研機構によって開発された乳酸菌(01-7株)を用いています。この乳酸菌を使用することで、チーズ中にGABAを生成するとのことです。 このTomme de KASAMAは爽やかな酸味があり、ミルク感が濃い味わいに仕上げています。保存料は使用していません。 (内容量約100g、真空パックに封入、賞味期限21日間) ※ご希望によりブロックで販売いたします。その際は、ラップ包装になります。
Petite Tomme de KASAMA プチトム ドゥ 笠間
Tomme de KASAMA(トム ドゥ 笠間)を小さく作りました。直径20cm程度、高さ5cm程度の大きさです。 Petite Tomme de KASAMAは、原料となる牛乳、乳酸菌、熟成菌についてはTomme de KASAMA(トム ドゥ 笠間)と全く同じです。しかし、Petite Tomme de KASAMAは、Tomme de KASAMAと比べて大きさが小さいことから、熟成がより速く進み、2か月程度で熟成が完了します。それ故、味わいは、Tomme de KASAMAとは若干異なります。また、より硬く仕上がっています。
Tomme au Marc de Raisin トムのワイン粕漬け
Tomme de KASAMAのうち熟成の若いものをワインの搾りかす(さかいまちワイナリー産)で包み込み、熟成させたものです。 冷蔵技術のなかったころ、気温が高まる時期におけるチーズの保存は当然難しかったようです。そこで灰をまぶしたり、ワインの搾り粕で覆ったりして、保存性を高めたとのことです。現在においては冷蔵技術がすぐれており、チーズの保存に困ることはありません。目的は異なるものの、過去の努力により味わい深いチーズの製造法が脈々と受け継がれています。 このワイン粕漬けのチーズは、主にイタリアで作られていますが、フランスでもサヴォア地方で作られています。 このチーズは、まるで奈良漬けのような香りであり、口に含むと爽やかなブドウの酸味があり、チーズのコクと相まってくせになりそうです。ご賞味される際は、粕を取り除いて食べられるのも良し、粕とともに食べられても良いかと思います。